銀行カードローンであれば年収の3分の1以上借りれる?
銀行系カードローンであれば年収の3分の1以上借りれるのでしょうか?
銀行系カードローンには総量規制が提供されないことから「法的には年収の3分の1以上借りられる可能性があります」というのが、この質問に対する答えです。
これまでも銀行系カードローンの借入限度額については、「年収の3分の1以上借りられる」「年収の2分の1までは借りられる」と言われてきました。
しかし、銀行の毎月末のカードローン残高は全国銀行協会で集約することが行われていなかったことから、銀行系カードローンの平均貸付額などは公表されてきませんでした。
そのこともあって、一般に言われていた「年収の2分の1までは借りられる」といったことの真偽は定かではありません。
つまり、法的には銀行系カードローンであれば年収の3分の1以上借りられる可能性はあるのですが、現実にどうであったかは明らかではないのです。
銀行系カードローンの借入限度額は、住宅ローンなどの目的別ローンで使用する返済比率(年収に対する年間返済額の割合)で決定されてきたと言われます。
そのことから、総量規制の適用を受けないこともあり、これまでは年収の3分の1以上の借入をできた人は珍しくなかったと言えるでしょう。
こうした経緯はあっても、金融庁や現在の銀行業界の動きから判断すると、この質問に対しては「年収の3分の1以上借りられていましたが、今後、その可能性は低くなります」と答えるべきかもしれません。
それは、次のような理由に因ります。
①銀行系カードローンの過剰貸付問題に関しては、自主規制による対策が開始されている。
②13年ぶりの自己破産件数や多重債務者増加の温床が銀行系カードローンの審査体制にあると見られている。
③日本弁護士連合会や金融庁からのカードローンに関する改善要請や改善指導が行われている。
④大手銀行のなかには、すでに、借入限度額を年収の3分の1以下に変更した事例がある。
自主規制による問題の改善が図られなければ、銀行系カードローンについては、消費者金融系カードローン並みの規制が加えられる可能性があるのが現在の状況です。
こうした状況の中で、銀行系カードローンといえども「年収の3分の1以上借りられる」とは考えられません。
まとめ 銀行系カードローンであれば年収の3分の1以上借りられる?
・法的には年収の3分の1以上借りられる可能性がある。
・銀行系カードローンの借入限度額は年収の2分の1まで、と言われてきた。
・金融庁の改善指導や銀行の自主規制がすすむなか。今後は年収の3分の1以上の借入は困難になると思われる。
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