過去最低の低金利!住宅ローンある人は借り換え相談した方がいい
住宅ローン借り換えについて、次の3つのテーマでお話します。
- なぜ今が住宅ローンの借り換えの絶好のチャンスなのか?
- 目的別借り換えのメリット・デメリットは?
- 手数料が高いと聞きますが?
なぜ、今、住宅ローンの借り換えが好機なのか?
2013年4月に発表した異次元緩和策に基づいて、日銀がマイナス金利を導入したのは2016年2月のことです。
その影響で、金融機関は次々と住宅ローンの金利引き下げたことから、住宅ローン金利は固定型・変動型ともに過去最低水準の金利まで低下しました。
2017年に入って「フラット35」の金利が、2016年4月以来9カ月ぶりに上昇傾向が出てきたことで、「極限まで低下した金利は、今後、緩やかに上昇していく可能性がある」、と言われはじめました。
しかし、現時点はまだ低金利で安定していることから、住宅ローンの新規契約や借り換えには絶好のチャンスと考えられているのです。
日銀のマイナス金利は、金融機関にとっては実に厳しいものです。
金融機関が余剰資金を日銀の当座預金に預金した場合、利息がつかつかないばかりか金利を徴収されてしまいます。
日銀に預けると損失が出てしまうので、金融機関としては日銀以外に貸出先や融資先を見つけなければなりません。
そのひとつが住宅ローンであったということで、金融機関各社が競って住宅ローン金利を引き下げて、顧客の囲い込みを行っていると言えるでしょう。
現在、住宅ローンの返済をしている人は、「同じ金融機関の、同タイプの住宅ローンの金利」と比べてみてください。
ほとんどの人が金利の低さに驚くはずですし、金利差を見ると、自分も住宅ローンの借り換えを検討してみようと思うのではないでしょうか。
とはいえ、金利だけで判断するとすべての人が借り換えで大きなメリットがあるように思われますが、実はそうではありません。
住宅ローンの借り換えで確実にメリットが得られるのは、次の「3つの要件」を満たしていることが条件です。
これに「借り換えに必要な高額な諸費用」も考慮した上で、メリットがあるかどうかを判断する必要があります。
- 現在の住宅ローンの残高が1,000万円以上ある。
- 現在の住宅ローンと借り換え後の金利差が年率1.0%以上ある。
- 現在の住宅ローンの返済期間が残り10年以上ある。
借り換えの目的とメリット・デメリットは?
住宅ローンの借り換えとは、借り換え先の金融機関からの借入で現在の住宅ローンを完済することで、債務が借入中の金融機関から借り換え先の金融機関へ移ることを言います。
この住宅ローン借り換えは、主に次の3点を目的に行われるものです。
総返済額を削減する
現在高金利の住宅ローンを借入れているのであれば、だいたい0.3%以上低金利の住宅ローンに借り換えれば、総返済額削減のメリットを得られると言われています。
ただし、この目的で借り換えを行う場合、いくら金利差が大きくても「全期間固定」から「短期固定」のように固定期間が短くなるケースは、金利変動リスクが大きくなるので避けてください。
金利上昇リスクに備える目的
今借りている住宅ローンの金利タイプが固定金利であれば、金利上昇リスクはありません。
しかし、変動金利で借りている場合、今後変動金利が大幅に上昇するのではと考えるのであれば、今の時点で変動金利タイプから固定金利タイプに切り替えるべきです。
毎月の返済負担を抑える目的
毎月の返済額を抑えるためには、次の3つの方法があります。
- 現在借りているよりも低い金利の住宅ローンへの借り換え
- 現在借りているよりも長い返済期間の住宅ローンへの借り換え
- 現在借りているよりも低金利で返済期間の長い住宅ローンへの借り換え
住宅ローンの借り換えに当たっては、目的を明確にしてから住宅ローン探しをしないと成功は期待できません。
また、借り換えには前述した目的を達成できるメリットがありますが、次のようなデメリットがありますから十分な事前検討が必要です。
住宅ローン借り換え手続には手続に手間と時間が必要になる。
借り換え手続には、新規申込の際と同じように手うんざりするくらい間と時間が必要です。
近ごろはネット上で手続が完結できる商品を用意している金融機関も増えています。
住宅ローンを借り換える手間や時間を減らしたい場合は、そうした住宅ローンの利用を考えましょう。
借り換えをすると再び諸費用がかかる。
借り換えの際には、現在の住宅ローンの借入の際に支払った事務手数料や保証料などの諸費用がもう一度必要です。
借り換えの諸経費は金融機関や融資額によって違いますが、一般的には30~80万円(団体信用生命保険料を除く)と言われています。
借り換えで少なくとも諸費用を賄いきれるだけの効果が期待できないのであれば、住宅ローンの借り換えはすべきではありません。
住宅ローンの金利タイプを変えることはリスクがともなう。
変動金利の住宅ローンを変動金利の住宅ローン借り換える場合は、金利変動リスクは同じなので問題はありません。ですから、諸経費を差し引いてもメリットがあるなら即借り換えです。
借り換えで現在の金利タイプを変更する場合、その選択が正しかったか誤っていたかは、将来の金利動向によって決まります。
今後、金利が上がるのか下がるのか、上がるにしても下がるにしてもどのような上がり方や下がり方をするのかは。だれにも分からないのです。
ですから、もし、金利が期待に反した変動をしても対処できるよう、シッカリとした返済計画を立てておく必要があります。
住宅ローンの借り換え手続は手数料が高い?
メリットが大きいし多くの人が取り組んでいるからといっても、住宅ローンの借り換え手続は無料でできるわけではありません。
一般には、団体信用生命保険料を除く(金利に上乗せするケースが多い)と30~80万円と言われています。
以下、手数料の種類とそれぞれの金額目安を、具体的に紹介しましょう。
・手数料Aは、ネット上で公開されている情報の1つです。
・手数料Bは、あるメガバンクの投込チラシに記載されている情報です。
このような高額な手数料が必要なのですから、借り換えで得られる効果を試算してからでなければ借り換えを申し込むべきではありません。
自分で効果をシミュレーションするのが困難な場合は、借り換え先に考えている金融機関の店頭に出向いて相談することをおすすめします。近ごろは、どの金融機関でも住宅ローン借り換えの相談に乗ってくれます。
過去最低の低金利!住宅ローンは借り換え考えた方がいいですよ:まとめ
なぜ今が住宅ローンの借り換えの絶好のチャンスなのか?
- 極限まで低下した金利は現在も低金利で安定しているので、住宅ローンの新規契約や借り換えには絶好の機会
- 借り換えで確実にメリットが得られるのは、次の3要件を満たしていることが条件
①ローン残高が1,000万円以上
②ローンの金利差が年率1.0%以上
③ローンの返済期間が残り10年以上
借り換えの目的とメリット・デメリット
・住宅ローン借り換えは、主に次の3点を目的に行われる。
- 総返済額を削減する
- 金利上昇リスクに備える
- 毎月の返済負担を抑える
借り換えには前述の目的を達成できるメリットがあるが、次のデメリットもある
①手続に手間と時間がかかる。
②借り換えをすると再び諸費用が必要
③金利タイプの変更にはリスクが伴う。
手数料が高い?
- 手続には、目安として30~80万円(団体信用生命保険料を除く)の高額な手数料が必要
- 借り換えで得られる効果が手数料を超えなければ、借り換えを申し込むべきではない。
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