最強の借金返済方法!その名は繰り上げ返済
繰り上げ返済すると、支払う利息は安くなるの?
繰り上げ返済すると、支払う利息が安くなるのは当然なことです。
繰り上げ返済するということは、予定より早く借入残高を減少させます。
利息は借入残高に対して発生しますから、予定よりも少ない借入残高から発生する利息は、予定していた利息よりも安くなるのです。
このサイトでは利息の計算方法についてのおさらいも含めて、予定より早く返済するための「繰り上げ返済」について情報提供します。
利息の計算方法についてのおさらい
まず、カードローンの利息の計算方法について、おさらいをしておきましょう。
利息は日割りで算出することから、基本になる算式は次のとおりです。
利息=借入残高(借入金額)× 実質年利÷365日(うるう年は366日)×借入(利用)日数
これを基にして、毎月返済しなければならない利息や借入期間を通算した利息総額を算出します。
たとえば「20万円を年利15%で60日間借り入れた場合、
1日当たりの利息は、
20万円×0.15÷365日×1日で82円
60日間の利息は、
82円×60日で4,920円ということです。
この計算式を見れば分かるとおり、利息は「借入残高」「実質年利」「借入(利用)日数」の3要素の掛け算で算出されます。
ですから、利息を安くするためにはそれぞれの要素の数値を下げればいいのです。
- 借入残高だけを20万円から15万円に引き下げると:15万円×0.15÷365日×60日で3,698円
- 年率だけを15%から12%に引き下げると:20万円×0.12÷365日×60日で3,945円
- 借入日数だけを60日から30日に引き下げると:20万円×0.15÷365日×30日で2.465円
- 上記3つの要素を同時に引き下げると:15万円×0.12÷365日×30日で1,479円
このように、各要素の1つだけの数値を引き下げるだけでも、利息を引き下げることが可能です。
利息とはこのような特性を持ったものであることを、シッカリと理解しておいてください。
利息が安くなる繰り上げ返済とは?
カードローンの返済方法は、大きく分けて「約定返済」「随時返済」の2種類あります。
約定返済とは、限度額によって定められている金額を、契約で定められた期日に毎月行う返済のことです。
また、この約定返済は、カードローン利用者に課せられた「毎月の定期的な返済」とも言えます。
一方、随時返済とは「臨時的で任意の返済」で、約定返済とは異なるタイミングで支払う返済です。
2つの返済方法には、次のような決定的な違いがあります。
①返済期日
約定返済:契約で指定された期日以外は不可
随時返済:原則として自由
②返済額
約定返済:契約で定められた金額以外は不可
随時返済:借入残高以内の金額であれば原則自由
③返済額の充当
約定返済:利息の返済に充当した残金を元金の返済に充当
随時返済:返済額の全てを元金の返済に充当
このサイトで紹介する「繰り上げ返済」とは、随時返済のことです。
繰り上げ返済は、約定返済とは別のタイミングで返済したり毎回の返済金額を増やしたりすることで、利息や総支払額を削減でき借入の早期完済が可能になると言われています。
では繰り上げ返済をすると、なぜ利息や総支払額の削減、借入の早期完済につながるのでしょうか?
カードローンは、毎月の決まった日に一定額の返済を滞納せずに支払っていく必要があります。
この約定返済の月々の返済は、元金と利息に充当されるものです。
ところがカードローンの返済については、まず利息に充当され残りが元金に充当されるというルールがあります。
ですから5,000円の約定返済をしても、返済後に元金が5,000円減るわけではありません。
返済はまず利息に充当されますから、元金に充当される返済は「5,000円-利息分」です。
ですから元金は「5,000円-利息分」しか減らないのです。
特に借り入れ当初は元金が高いことから、当然のことながら利息も高くなります。
このためキッチリと約定返済をしていても、元金がほとんど減らないといった状況が発生するのです。
こうした約定返済の問題を解決する返済方法として、「繰り上げ返済」が採用されます。
繰り上げ返済とは、約定返済である毎月決められた返済額に加えて、借入を返済することです。
この繰り上げ返済には毎月の返済とは別に借入残高を一括で返してしまう「全額繰り上げ」と、一部だけを返済する「一部繰り上げ」の2種類があります。
繰り上げ返済が利息や総支払額の削減、借入の早期完済につながる最大の理由は、約定返済とは異なる「返済の充当ルール」にあります。
利息に充当した残金を元金へ充当する約定返済と違い、繰り上げ返済では返済の全額を元金の返済に充当されるのです。
繰り上げ返済は約定返済に加えて行う返済ですから、繰り上げ返済は、利息が高いので元金へ充当される返済の少ない借入後の早い段階ほどその効果を発揮します。
また、繰り上げ返済によって元金が少なくなるということは、元金の残高に対して発生する利息も少なくなるということです。
繰り上げ返済で当初予定より早く元金も利息も削減することで、結果的に総支払額も当初予定額よりも削減されます。
繰り上げ返済のメリット・デメリット
さまざまなメリットが期待できる繰り上げ返済ですが、一方でデメリットもあることを理解しておかなければなりません。
繰り上げ返済のメリット・デメリットを紹介しますので、繰り上げ返済を検討している人はデメリットを発生させないような対策も同時に検討してください。
繰り上げ返済のメリット
- 元金残高を削減できる:返済の全額が元金に充当されることで、繰り上げ返済分の元金残高が削減されます。
- 利息額を削減できる:利息は元金残高に対して発生します。元金残高が削減されると利息も削減されます。
- 返済期間が短くなる:元金残高が削減されることで、返済期間が短縮されます。
- 総返済額が少なくなる:特に借入当初であれば、このメリットを得られます。
- 精神的不安の軽減:無理な金額の繰り上げ返済をしないことが条件です。
繰り上げ返済のデメリット
- 毎月の約定弁済を行いながらそれに加えて繰り上げ返済をするのですから、繰り上げ返済をする月の負担は大きくなります。
- 計画性のない無理な繰り上げ返済すると、家計を圧迫する可能性がありますし約定返済ができなくなるといった可能性もあります。
- 金融機関によっては繰り上げ返済に手数料がかかる場合や、事前連絡が必要な場合があります。
- 金融機関によっては繰り上げ返済の取扱ルールに違いがありますので、事前確認が必要です。
「繰り上げ返済のデメリット」の①②で紹介しているとおり、繰り上げ返済で注意しなければならないのは、無計画で無理な取組みです。
繰り上げ返済を急ぐあまり、資金が手元に全くないような生活をしていては資金繰りがうまくいかなくなり、新たなカードローンの借入れをしてしまうといったことになり兼ねません。
繰り上げ返済は、生活費を圧迫しないよう計画的で無理のないよう取り組みたいものです。
最強の借金返済方法!その名は繰り上げ返済:まとめ
利息の計算方法
・利息=借入残高(借入金額)× 実質年利÷365日(うるう年は366日)×借入(利用)日数
・たとえば「20万円を年利15%で60日間借り入れた場合」の、1日当たりの利息は、
20万円×0.15÷365日×1日で82円
カードローンの返済方法は、「約定返済」「随時返済(繰り上げ返済)」の2種類
・2つの返済方法の違いは次のとおり。
①返済期日/約定返済:契約で指定された期日以外は不可・随時返済:原則として自由
②返済額/約定返済:契約で定められた金額以外は不可 ・随時返済:借入残高以内の金額であれば原則自由
③返済の充当/約定返済:利息に充当後の残金を元金返済に充当・随時返済:返済額の全てを元金返済に充当
繰り上げ返済のメリット・デメリット
・繰り上げ返済のメリット
①元金残高を削減できる。
②利息額を削減できる。
③返済期間が短くなる。
④総返済額が少なくなる。
⑤精神的不安の軽減できる。
・繰り上げ返済のデメリット
①繰り上げ返済をする月の負担は大きくなる。
②家計を圧迫する可能性があり、約定返済ができなくなるといった可能性もある。
③手数料がかかる場合や、事前連絡が必要な場合がある。
④金融機関によっては繰り上げ返済の取扱ルールに違いがある。
※繰り上げ返済は、生活費を圧迫しないよう計画的で無理のないよう取り組みたいものです。
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