借金一本化!まとめローンとは何かを解説するよ
多重債務になると返済するのは大変な困難と手間がかかります。
返済金の準備に困っていない人であれば問題はないのでしょうが、そうでなければ、それぞれの返済日に返済金を確実に準備するのさえ大変です。
複数の借り入れで首が回らない状態を「多重債務」といいますが、そうした状態を解決させる方法はいくつかあります。
ここでは弁護士や司法書士に依頼するのではなく自分自身で行う「まとめローンによる借金の一本化」について紹介しましょう。
「まとめローン」とは
「まとめローン」とは、「現在抱えている複数の借金を完済するために、新たに行う借入れ」のことです。
「まとめの対象となる借金」はまとめローンによって違いがあり、カードローンの借入に限定したものとクレジットカードのショッピングなどもまとめローンの対象の借金に認めているものもあります。
また「まとめ先」は、現在借りている金融機関の場合もあれば全く新たな金融機関の場合もあります。
このまとめローンによる新たな借入は、主に次の3つの目的で行われます。
・支払日を一本化して管理しやすくする。
・返済を一本化して返済月額を抑える。
・一本化することで借入額を高くして金利を抑える。
具体的な例で示してみましょう。
①現在の借金
A社から 借入額 50万円・年利15.0%・返済月額17,332円
B社から 借入額 50万円・年利18.0%・返済月額18,076円
C社から 借入額100万円・年利14.8%・返済月額26,000円
合計 借入額200万円・年利15.9%・返済月額61,408円
(合計欄の年利は3社の単純平均です)
②新たにD社のまとめローンを借入
D社から 借入額200万円・年利12.8%・返済月額45,800円
③まとめローンを借入したら、D社から借り入れた200万円を利用して借入をしているA社・B社・C社の借入を全額返済します。
返済した後は、D社だけに対して返済を行うのです。
④D社のまとめローンを借入たことで、年利が3.1%・返済月額が15,608円軽減しました。
これは現在借入をしていない新たなD社のまとめローンを利用した場合の例で、現在借入をしているA社・B社・C社のいずれかのまとめローンを利用する場合もあります。
消費者金融でも「まとめローン」を取り扱っています!
複数の借金を一本化するのですから、「まとめローン」で借り入れる金額はどうしても高くなります。
借入額が高くなると、消費者金融系カードローンで心配になるのは「総量規制」です。
たとえば複数社からの100万円の借金を一本化するために一般的な消費者金融系カードローンを新たに借り入れようと思えば、年収が600万円なければ「年収などの3分の1を超える借入を原則禁止する」総量規制に違反してしまいます。
そのことから総量規制に違反しないようにするためには銀行系カードローンを借入する以外に方法はないように思われますが、実はそうではありません。
それは、顧客に一方的に有利となる貸付については総量規制適用の「除外」「例外」とし、総量規制の対象外の貸付に設定されていることによります。
「まとめローン」については「顧客に一方的に有利となる貸付」に該当することから、適用の「例外」とされており、総量規制が適用されないのです。
このことから上に示したケースの場合、100万円の借金を一本化するために「まとめローン」を利用するのであれば、年収が300万円以上であれば消費者金融系カードローンでも利用できます。
まとめローンは金利の安い借入にまとめることで返済月額や返済総額を抑えることができることから、多重債務に苦しむ人にとっては魅力的なローンとして支持されています。
つまり「金利が下がり、返済が楽になり、しかも返済総額が減る」といったように、借入をする人が一方的にメリットを得るローンだからです。
まとめローンのメリットとデメリット
「まとめローン」には、メリットもデメリットもあります。
まとめローンを借りた後でデメリットに気づいても、後悔することはできても契約解除や変更はできません。
次に紹介するメリットとデメリットを十分理解した上で、まとめローンの借入を行ってください。
まとめローンのメリット
・「複数の借金を特定のカードローンに一本化することで、管理や返済の手間を省ける」
複数のカードローンを借りている人にとっては、異なる返済日や返済先が一本化されることで管理や返済の手間を大いに省けます。
特に返済金に困っている人にとっては、返済に必要な資金の額や日程も一本化されるので、ストレスも少なくなるのです。
・「金利も毎月の返済額も軽減されるので返済が楽になる」
これがまとめローンの最大のメリットといえるでしょう。借金を一本化することで、年利も返済月額も軽減されます。
もしそれが実現しないのであれば、そうしたまとめローンを借りてはいけません。
特に金利の面でのメリットを得るためには、消費者金融系のまとめローンではなく金利の安い銀行系のまとめローンへの一本化を実現したいものです。
・「たとえ返済月額が少なくならなかったとしても元金残額が早く減少する」
まとめローンによっては、返済月額がほぼ同額といったケースも発生します。
しかし一本化することで返済金から元金の返済に充当される額が多くなるので、元金残額が早く減少します。
・「まとめローンは総量規制の対象にならない」
銀行系カードローンはもともと総量規制の対象外ですが、消費者金融系カードローンでも総量規制例外貸付として、年収の3分の1を超えて借り入れが可能です。
ただしこの場合は、基本的には返済専用(追加の借入ができない)になります。
まとめローンのデメリット
・「総返済額が増える可能性がある」
一本化する複数の借金は年率が違うだけではなく支払った回数、元金残高などもことなります。
それらの残金を一本化してしまうので、ケースによっては一本化しないで個々に返済する方が返済訴額では少なくて済むといったことがあり得ます。
まとめカードローンでの借入を行う際には、事前に総返済額がどうなるかを自身で計算したうえですすめてください。
・「当たり前のことながら、借金が無くなるわけではない」
まとめローンの借入で複数の返済をしてしまうと、何となく借金が無くなったような感覚に陥る人が多いと言われています。
複数の借金の返済を抱えていた時のストレスから解放されるのですから、仕方のないことかもしれません。
しかし、借金はこれまで通り残っているのですから、そのことを忘れないことは重要なことです。
・「新たな借り入れがしにくくなる」
一般のカードローンでは借入限度額以内なら自由に何回でも借入や返済を繰り返せますが、まとめ専用のローンを組んだ場合は、返済した金額の分をもう一度借り直すことができません。
まとめローンは、いわば返済専用のローンなのです。
しかしまとめローンで「完済」したカードローンからは、借り直すことは可能です。
とはいえ借入の合計が年収の3分の1に達していない場合に限られますし、返済専用のまとめローンの借入で完済したことがしたことがわかると、今まで利用していたカードローン提供会社は貸付の再開を認めない場合があります。
あz借金一本化のための「まとめローン」を紹介!:まとめ
●「まとめローン」とは、「現在抱えている複数の借金を完済するために、新たに行う借入れ」のこと
このまとめローンによる新たな借入の3つの目的
・支払日を一本化して管理しやすくする。
・返済を一本化して返済月額を抑える。
・一本化することで借入額を高くして金利を抑える。
●「まとめローン」については「顧客に一方的に有利となる貸付」に該当することから、適用の「例外」
とされており総量規制が適用されない。
●まとめローンのメリット
・「複数の借金を特定のカードローンに一本化することで、管理や返済の手間を省ける」
・「金利も毎月の返済額も軽減されるので返済が楽になる」
・「たとえ返済月額が少なくならなかったとしても元金残額が早く減少する」
・「まとめローンは総量規制の対象にならない」
●まとめローンのデメリット
・「総返済額が増える可能性がある」
・「当たり前のことながら、借金が無くなるわけではない」
・「新たな借り入れがしにくくなる」
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