自営業者必読!ビジネスローンと消費者金融の比較

そもそも銀行のカードローンで事業用の資金は借入できるのでしょうか?

カードローンの利用目的のことは、商品説明書などでは「使途」と表現します。

カードローンの使途には制限がなく、自由に使えるのが一般的です。

しかし、実際には2種類に分かれます。

消費者金融系カードローンのように使途が全く制限されないものと、銀行系カードローンのほぼ全てのように「事業性資金」への利用だけを禁止しているものです。

このことから質問に対しては「銀行系カードローンは事業用の資金として借りられませんが、消費者金融系カードローンは事業用の資金として借りられます」というのが答えです。

事業性資金として一般のカードローンを利用できないといっても、銀行は事業性資金に利用できる「ビジネスローン」を提供しています。
これを利用すれば、実質的には銀行系カードローンを事業用の資金として借りられるのです。

銀行は自社で貸倒れリスクを負って融資をする「プロパー融資」を中心に、企業向けの融資を行ってきました。

信用力のある企業でないと融資を受けられなかったことから、中小企業や零細企業は銀行からの資金調達ができない状態が続いていたのです。

そこで商品化されたのがビジネスローンで、銀行はプロパー融資よりも金利を高くする一方で、審査基準を引き下げました。そのことで、中小零細企業や個人事業主にも融資できるローン商品が誕生したのです。

ビジネスローンとは原則として事業資金専用のローンの一種で、近年は銀行だけでなく消費者金融や信販会社も提供しています。

商品名はビジネスローン・ビジネスカードローン・商工ローン・事業者ローン・法人カードローン・自営業者ローンなど実にさまざまですが、金融機関での正式名称は「法人向け無担保ローン」です。

ビジネスローンは、次のように、銀行の「カードローン」と「銀行ローン」の両方のメリットを持ち合わせています。
①カードローンとしてのメリット

  • 担保なし、保証人なしで借入できる。
  • 融資が早い(最短で即日融資が可能)。
  • カードで簡単に追加借入ができる。
  • 他の銀行ローンほど審査が厳しくない。
  • 事業資金以外への利用も可能

②銀行ローンとしてのメリット

  • 個人事業主などでも、一般のカードローンのような審査に不利がない
  • 借入は総量規制の対象にならない。
  • 事業用に利用することで、利息を経費処理できる。

しかし、銀行のプロパー融資に比較すると、次のようなデメリットがあります。

  • 最低1年間の事業歴が必要
  • プロパー融資の金利2.0~5.0%に比べ、年10.0~15.0%と金利が高い。
  • 短期の資金繰りが目的のローンなので、プロパー融資よりも融資額が少ない。
  • 決算書による審査のため、実績がないと審査に通らない可能性が高い。

具体的な商品としては、「アコムのビジネスサポートカードローン」「プロミスの自営者カードローン」「常陽銀行のビジネスローンクイック・J」などが、自営業者(個人事業主)向けカードローンとして提供されています。

このサイトでは、自営業者専用カードローンの特徴を列挙して紹介します。

使途:もともと事業用として提供されている金融商品ですから、一般の個人向けカードローンとは異なり、「事業性資金」として使えます。事業性資金としての使途が原則ですが、使途を報告する必要がないことから事業性資金以外に使用される場合があるようです。
総量規制:借り入れた資金は「総量規制の対象外」です。銀行系以外の一般のカードローンの場合は総量規制により借入限度額は年収の3分の1以下に抑えなければなりませんが、自営業者専用カードローン場合は総量規制を気にしないで申込が可能です。
金利:一般のカードローンとほぼ同じ15.00~18.00%で設定されています。
借入限度額:近年は、800万円や1,000万円といった限度額の一般のカードローンが誕生していますが、自営業者専用カードローンの場合は300万円から500万円前後が一般的です。
一般のカードローンと自営業者(個人事業主)向けカードローンの違いは?

カードローンの構造やシステムは一般のカードローンとほぼ同じですが、次の3点で違いがあります。

①必要書類:一番大きな違いは、カードローン申込の際に求められる書類です。
銀行でも消費者金融でもそうですが、基本的にカードローン申込に必要な書類としては、「本人確認書類」「収入証明書類」の2種類があります。

本人確認書類は、会社員だろうと自営業者だろうと同じで、原則としては運転免許証やパスポート、健康保険証などです。

しかし、収入証明書類に関しては、一般のカードローンと自営業者向けカードローンによって提出する書類は異なります。

一般のカードローン、特にほとんどの消費者金融系カードローンにおいては、借入希望額が50万円を超えるか他の借入との総額が100万円を超える場合には収入証明書類を提出しなければなりません。

しかし、自営業者向けカードローンに申し込む場合は、借入希望額に関係なく無条件で公的な収入証明書類の提出を求められます。

しかも、収入証明として認められる書類そのものも異なります。

一般のカードローンで収入証明として求められる書類は、「給与明細」などの書類で問題ありません。

しかし、自営業者向けカードローンでは、収入証明書は「納税証明書」「確定申告書」など、公的な機関が発行する所得証明書であることが必要です。

そのため開業したばかりで確定申告書などの公的書類を用意できないときは、申込みはできません。

自営業者(個人事業主)とカードローン

メガバンクのビジネスローン…年商10億以下の売上の会社は全てビジネスローンの対象となります。

会社が銀行からする借金といえば、ビジネスローンという事になります。
ビジネスローンの審査期間は通常、審査に受かれば1週間で融資になります。

これは、個人向けの借金と大きくスピードが違います。ちなみに個人のカードローンは即日融資されるところが増えてきています。

ですが、1週間でも早くなってきた方です。10年前は2週間から3週間、申込してからかかっていました。

ビジネスローンの審査も現在では決算書を初めとするデータによるスコアリングによって決済が降りるようになっています。

基本ビジネスローンは無担保で融資されます。単純に言ってしまえば、融資を受けるには損益計算書、貸借対照表を出し、決算書に書かれている業績が良ければ、担保がなくても融資を受ける事ができるのです。

ただし、現在は商工組合で様々な融資相談窓口ができています。

借入をしようかと考える経営者の方は、メガバンクのビジネスローンにいきなり行くのではなく、まずどういった融資の制度があるのかを商工組合に聞きに行ってみる事をオススメします。

自営業者必読!ビジネスローンと消費者金融の比較 まとめ

カードローンで事業用の資金は借入できるのか?
・銀行系カードローンは事業用の資金として借りられないが、消費者金融系カードローンは借りられる。
・銀行は、事業性資金に利用できる「ビジネスローン」を提供している(近年は消費者金融や信販会社も提供)。
・ビジネスローンは銀行の「カードローン」と「銀行ローン」の両方のメリットを持ち合わせている。

記事を書いているのは?

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貸金業務取扱主任者 3級 ファイナンシャル・プランニング技能士。元貸金業者で働いていた経験と、自身も長年借金をしている経験を併せ持つ。 借金道を10年運営。借金コラムを2000枚以上執筆。 借金アドバイザーとして、WEB上での借金相談を1,000件以上行っている。
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  5. 家計簿をつければ効果的に返済できる
  6. 繰上返済で借金を減らす方法
  7. 繰上げ返済時に振込手数料を無料にする方法
  8. 借金してても楽しいことあるさっ
  9. 借金返済の生活
  10. 借金返済の生活 その2
  11. 借金が増えていっている人へ
  12. ストイック(=禁欲的)に
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