真剣に打ち込むといふ事
もっといい仕事をするにはどうすればいいのか。
自分が思う、最高だと思える仕事に近づく為にはどんな風に取り組めばいいのか。
そんな風に考えるやる気があれば、何か知恵が湧いてきて、打てる手がいくらでも出てくるようになると思います。やる仕事を思いついたら、あとは仕事に真剣に打ち込んでいくだけです。
もしも、あなたが今の仕事で昇進、昇給できる可能性がある立場にいらっしゃるなら、マジで仕事に取り組んだ方が絶対いいと思います。
無心で仕事に打ち込んでいれば、誰かが必ず見てくれます。
もちろん、あなたの頑張りを誰かが見てくれてたとしても、1年や2年で昇進というわけにはいかないと思います。
見られる時間、試されている時間は、たぶんあなたが考えるより長いと思います。
もっとよく見てくれっ!!!って思いながら仕事に打ち込むといいと思います(笑)
実際に金銭的なリターンとなって還ってくるのは3年、5年、いえ、10年先かもしれません。10年も今の会社にいるわけない…。それも本音ですよね。わかります。
ですが、例え今の会社を3年で去るとしても、真剣に仕事に取り組んで成果を出せば、何かしら自分にとっていい事になって還ってくると思います。
即昇給じゃなくても、仕事に打ち込んでいればいい事があります。
例えば今の仕事を来月末で辞めたとしても、次の仕事の面接で言えるような立派な実績を今の会社で作っていたのなら、すぐに次の仕事を始める事ができます。
もし、今の仕事で、次にやる仕事で即戦力になるような実績を上げる事ができていたなら、次の仕事が決まった時には大幅に給料をアップさせる事ができるかもしれません。
即お金につながらなくても、仕事に真剣に打ち込んでいれば、長い目で見て(人生的に)とんでもない自分資本をもたらしてくれるかもしれません。
仕事に打ち込む事の重要性に関しておもしろい文があります。
京セラ、KDDIを作り、JAL会長であり、稲盛財団を設立した稲盛和夫氏の本からです。
生き方(稲盛和夫 サンマーク出版)から抜粋します。
働くということは人間にとって、もっと深遠かつ崇高で、大きな価値と意味をもった行為です。労働には、欲望に打ち勝ち、心を磨き、人間性をつくっていくという効果がある。
単に生きる糧を得るという目的だけでなく、そのような副次的な機能があるのです。
ですから、日々の仕事を精魂込めて一生懸命に行っていくことがもっとも大切で、それこそが、魂を磨き、心を高めるための尊い「修行」となるのです。
たとえば、二宮尊徳は生まれも育ちも貧しく、学問もない一介の農民でありながら、鋤一本、鍬一本を手に、朝は暗いうちから夜は天に星をいただくまで田畑に出て、ひたすら誠実、懸命に農作業に努め、働きつづけました。
そして、ただそれだけのことによって、疲弊した農村を、次々と豊かな村に変えていくという偉業を成し遂げました。
その業績によってやがて徳川幕府に登用され、並み居る諸侯に交じって殿中に招かれるまでになりますが、そのときの立ち振る舞いは一片の作法も習ったわけではないにもかかわらず、真の貴人のごとく威厳に満ちて、神色さえ漂っていたといいます。
つまり汗にまみれ、泥にまみれて働き続けた、「田畑での精進」が、自身も意識しないうちに、おのずと彼の内面を深く耕し、人格を陶冶し、心を研磨して、魂を高い次元へと練り上げていったのです。
このように一つのことに打ち込んできた人、一生懸命に働きつづけてきた人というのは、その日々の精進を通じて、おのずと魂が磨かれていき、厚みある人格を形成していくものです。
働くという営みの尊さは、そこにあります。
以上抜粋終わりです。
二宮尊徳さんが、前の仕事で得た農耕のスキルは、殿中に招かれてから活かされたかというと、それは活かされなかったと思います。ですが、真剣に仕事に打ち込んできたマインドと言いますか、その人生に対する姿勢は、殿中に入ってからも活かされ、威厳に満ちて、神色さえ漂うまでに、と評される位に、身を助けたのだと思います。
今、目の前の問題である”借金を返す”という為にだけ仕事をするのではなく、仕事に真剣に打ち込むっていう事は、もっと長いスパンで、人生全体を良くする事にもつながっているんだと、そんな風に思いながら仕事をしていくのがいいと思います。
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