消費者金融の裏知識3

キレイな消費者金融

利息制限法の上限金利18%の制約を受けて銀行は18%以上でお金を貸しません。

消費者金融は銀行が進出できない”すき間”部分(18%〜29.2%)で貸付して儲けています。

消費者金融は銀行とは違い預金を集める事はできません。

ほとんどの消費者金融は金主元の銀行からお金を借りて営業しています。


3%で資金を調達して25%〜29.2%で貸すのです。

その間の利幅は22%〜26.2%、これが消費者金融の儲けの源泉です。

年率29.2%高い利息です。しかし法整備が進む前の利率はもっと高かったのです。

1999年前までは上限金利40.004%、1991年前までは54.75%、

1986年前までは73%、1983年までは109.5%という超高金利が合法でした。


上限利率が引き下げられてきたのは、1983年の貸金業2法の制定によるものです。

貸金業2法の制定の背景にはサラ金地獄の社会問題化があります。

1980年代の初頭、超高金利で返済が不可能となった人に対して

凄まじい取立てが行われていました。その結果、自殺、夜逃げといった事件が

大量に発生し、サラ金地獄という言葉が生まれ、社会問題化しました。


当時は消費者金融業者を取り締まる法律がなかったですからその取立ての凄惨さは

想像がつきます。今の闇金がやってる事と同じ、いやそれ以上エグかったでしょうから。

貸金業2法では酷い取立てを罰則により規制する法律でもありました。


この業界は伸びれば叩かれ、法規制され、また伸びては叩かれます。


消費者金融と同じ位の利率で営業している自営業者向け金融の商工ローンがあります。

商工ローンでは自営業者向けの融資のほかにも手形割引という金融商品も扱っています。

手形とは企業が下請けに対して支払いを先延ばしにする為に発行する有価証券の事です。

大半の場合は3ヶ月、長いモノだと半年後に、手形を振り出した企業の銀行口座から

あなたに支払いますという短期決済の有価証券です。


この手形を期日が来るまでに利息分を割り引いて現金と交換する事を手形割引といいます。

日本がバブルによる空前の好景気だった1980年代

土地の価値の上昇による建設ラッシュにより手形が飛び交いました。

その後バブル崩壊で首が回らなくなった銀行を尻目に手形割引から取っ掛かりをつけて

法人、自営業者に対する大量の融資を繰り返す商工ローン業界。


融資の際には金額が大きくなるので保証人を要求し、

ある一定の金額までを保証させる根保証という契約をとります。

1999年12月、そんな商工ローン業者が事件として取りざたされました。

マスコミは取立ての激しさを伝え、テレビニュースで

「金がないから返せないだと!?目ん玉売れ!肝臓売ってでも金つくってこい!」

という電話の音声が流されました。


借りた本人にではなく、根保証の意味も知らずなった根保証人への

取立てでの会話です。この事件が明るみに出るまで急成長してきた同社はこの後、

バッシングを受け非難の的となりました。それまで多方面から資金を集めていた同社は

信用という大切な資産を失ってしまいました。

事件以後、それまでの日の出の勢いは影を潜めてしまっています。


金融業の取立ては、一定の周期で世論から定期的にネタにされ非難されます。

最近では闇金、090金融の問題がみなさんの記憶に新しいと思います。

テレビニュースは連日闇金の悪事や取り締まりのニュースばっかりでしたよね?

そんなニュースの間に流れる爽やかな女の子やカワイイ顔して人を見上げるチワワ。


イメージいいですよねー


これまで、問題視され事件のネタを虎視眈々と探すマスコミに尻尾を捕まれないように

貸付、取立てをしてきた消費者金融の戦略はここにきて功を奏しているといえます。

(盗聴事件は1社だけなので業界全体のダメージは小さいと思います。)


でもシロウにはちょっと、言いたい事があります。

多重債務者を産み出す上流にはこの消費者金融があるという事をです。


次は消費者金融が多重債務者への入り口になっている事をご説明します。



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