債務整理後にクレジットカードをつくれるか?
債務整理後をするとブラックリストに載ることから、一定期間については、カードローンやクレジットカードの審査をクリアできなくなります。
このページでは債務整理。ブラックリスト、クレジットカードの関係について、次の3つのタイトルでお話します。
- ブラックリスト扱いで審査をクリアできないケースとは
- 債務整理後にクレジットカードをつくることは不可能か?
- 債務整理中でも作れるクレジットカードがあるの?
ブラックリスト扱いで審査をクリアできないケースとは
「ブラックリスト」というリスト自体は、存在しません。
しかし、利用者の「金融事故情報」や「ネガティブ情報」が個人信用情報機関に登録されることを、一般的には「ブラックリストに載る」といいます。
ブラックリストに載ると、情報が登録されている5~10年、クレジットカードなどの審査をクリアできなくなるのです。
このような審査をクリアできなくなるような状態は、実は個人信用情報機関に登録された場合だけではありません。
次のようなケースでは、いわゆる「ブラックリスト扱い」といわれるように、ブラックリストに載った時と同様、クレジットカードなどの審査をクリアできなくなってしまいます。
①「申し込みブラック」の場合
「申し込みブラック」とは、短期間に多数のクレジットカードの申込みしたことで、審査に非常に不利となってしまった状態のことを指します。
ブラックとはいえ、たくさん申込みをしたから個人信用情報機関のブラックリストに載るのではありません。
多数申込みをした事実だけが登録されるだけです。登録期間は半年です。
申込みを受けたクレジットカード会社は、審査の際に短期間で多数の申込みをしている状況を見ると、申込者にネガティブな印象をもってしまいます。
つまり、これだけ多くのクレジットカードの審査をクリアできていないのは、申込者には何らかの問題があるのであろう、と判断するのです。
申し込みブラックになる具体的な件数についてはネット上に5件以上といった情報もありますが、クレジットカード会社によって異なります。
また、申込みをした情報の登録期間は6カ月です。
ですから、6カ月間の期間を空けて申し込めば、「申し込みブラック」で「ブラックリスト扱い」されることはありません。
②「社内ブラック」の場合
「社内ブラック」とは、クレジットカード会社内のデータベースに申込者本人に関するネガティブ情報が登録されていて、それが原因でクレジットカードの審査が一切通らない状態をいいます。
個人信用情報機関のネガティブ情報は5~10年間登録され、その期間が経過すれば抹消です。
しかし社内のデータベースはデータ保持期間を「99年」で設定していますから、いわば永久に保存されています。
ですから、「社内ブラック」は、永久に「ブラックリスト扱い」される可能性があるということなのです。
以上のことから質問に対しては、「申し込みブラックや社内ブラックのケースでブラックリスト扱いされます」というのが答です。
債務整理後にクレジットカードをつくることは不可能か?
この質問に対しては、「債務整理後すぐにクレジットカードをつくることは、原則として不可能です」というのが答です。
債務整理後に、すぐにでもクレジットカードがほしいという気持ちは理解できます。
しかし、大原則として、個人信用情報機関に登録されている債務整理の情報が抹消されるまで、クレジットカードをつくることはできません。
具体的な登録機関は、個人信用情報機関と債務整理手続きによって異なりますが5~10年です。
つまり、債務整理後にそれだけの期間が経過するのを待つ必要があります。
原則としては以上のとおりですが、ネット上には、債務整理後に申し込んで審査をクリアしたケースが紹介されています。
それは、次の2種類のクレジットカードです。
以下、これらのクレジットカードについて情報提供しておきましょう。
1つは「本社がアメリカのクレジットカード」で、他の1つは「審査が甘いといわれているクレジットカード」です。
①本社がアメリカのクレジットカード 「ダイナース」と「アメックス」
アメリカのクレジットカード会社の場合、審査の際に重視するポイントが日本のクレジットカード会社と異なります。
日本のクレジットカード会社の多くは過去の返済実績を重視しますが、ダイナースやアメックスは過去の返済実績よりも今現在と今後の収支の可能性を重視します。
つまり、過去に任意整理や破産をしていても、現時点で十分な収入を得ており今後もそれが期待できれば、カードを発行するのです。
一般的な日本のクレジットカード会社と異なり、過去の債務整理の事実は、審査の大きなハードルにはならないといえるでしょう。
②審査が甘いといわれているクレジットカード
債務整理を行うと5~10年間はクレジットカードを作れないといわれていますが、これはあくまでクレジットカード会社各社の判断によるものです。法律で規制されているわけではありません。
大多数のクレジットカード会社各社は、個人信用情報機関に債務整理の事実が登録されている期間はカードを発行してくれません。
しかし、審査基準が甘いといわれている中小クレジットカード会社の中には、カードを発行する会社存在します。
そうした情報はネット上に紹介されていますので、ダメ元で申し込んでみるのも一つの方法といえるでしょう。
債務整理中でも作れるクレジットカードがあるの?
この質問に対しては、「原則として、そうした都合の良いクレジットカードはありません」というのが答です。
債務整理を行った場合、クレジットカード会社側は利用者の債務整理によって不利益を与えられます。
ですから、そうした利用者に対して、新たにカード発行などの便宜を図ることはないということです。
ところが、ネット上には、債務整理中でもクレジットカードが作れたという情報が提供されています。
なぜそうしたことが一部のクレジットカード会社で行われているのかは、クレジットカード業界の経験者でも理解できない、おかしなことのようです。
たしかに、債務整理中の人に新たなクレジットカード発行してはならないという法律はないのですから、「発行するかしないか」は、クレジットカード会社が決定すべきことといえます。
つまり、多くのクレジットカード会社のなかには、全く例外的な存在もあるということなのです。
債務整理後にクレジットカードをつくれるか?:まとめ
ブラックリスト扱いで審査をクリアできないケースとは
・ブラックリスト扱いで審査をクリアできないケースはつぎの2つ。
①「申し込みブラック」の場合
②「社内ブラック」の場合
債務整理後にクレジットカードをつくることは不可能か?
・債務整理後すぐにクレジットカードをつくることは、原則として不可能
・債務整理後に申し込んで審査をクリアしたケースが紹介されている2種類のクレジットカード
①本社がアメリカのクレジットカード
②審査が甘いといわれているクレジットカード
債務整理中でもつくれるクレジットカードがあるの?
・原則として、そうした都合の良いクレジットカードはない
・債務整理中の人に新たなクレジットカード発行してはならないという法律はない
・債務整理中の人に新たなクレジットカード「発行するかしないか」は、クレジットカード会社が決定すべきこと
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