消費者金融、カードローン以外でお金を借りる方法

貸付をしてくれるのは金融機関だけではありません!

借金が必要になった場合、社会人のあなたが借入先として最初に頭に浮かべるのでは「親兄弟や友人知人」でしょうか、それとも「消費者金融や銀行といった金融機関で」しょうか?

どちらも、誰もが考える借入先ですが、近ごろは身近な人への遠慮があることや借金に対する暗いイメージが希薄になったこともあり、金融機関から借入をする人が増加しています。

しかし貸付をしてくれるのは、金融機関だけではありません。それらの貸付制度は以前から運用されているのですが、テレビCMや折込みチラシで宣伝するようなことはないことから、一般にはあまり認知されていません。
現在、金融機関以外に貸付をしてくれるのは、公的機関と生命保険会社の2つです。

そこで多くのみなさんにも知っていただくために、このサイトでは、公的機関の貸付制度について紹介します(生命保険会社の「契約者貸付制度」については、ネット情報を参照ください)。
現在カードローンなどの借入を考えている人は、借入先の選択肢の一つとして利用ください。

金融機関以外のどこが貸付をしているの?

貸付をしている公的機関とは、厚生労働省が管轄し実施主体となっている「都道府県社会福祉協議会」です(年金を担保にした貸付制度は、国の出先機関が運用)。

両者の貸付とも金利に特長があり、消費者金融や銀行のカードローンなどよりもはるかに低率の「金利なし」か「数%」で設定されています。

そうした超低金利ともいえる貸付ですが、カードローンのような申込み易さ・手続きの簡単さ・早い融資などといった特長に欠けており、複雑な手続きが必要なうえに申込から融資までに時間がかかるといった弱点があることが支持者の増えない原因なのかもしれません。

しかし融資の実現を急がないのであれば、金融機関以外からの借入は検討してみる価値があるのではないでしょうか。

公的機関の貸付制度と制度概要

金融機関以外に貸付をしてくれる公的機関の代表的な貸付制度は、「生活福祉資金貸付制度」です。

この生活福祉資金貸付制度は低所得者や高齢者、障害者の生活を経済的に支える制度として誕生した制度で、一定の条件を満たす人を対象に無担保・無保証(原則保証人が必要な貸付でも、無保証の場合は金利が必要)で貸付をします。

この制度を管轄しているのは厚生労働省ですが、各都道府県社会福祉協議会や市町村社会福祉協議会が実際の貸付窓口になっています。

生活福祉資金貸付は、次の4つの資金で構成された制度です。
①総合支援資金:生活支援費・住宅入居費・一時生活再建費
②福祉資金:福祉費・緊急小口資金
③教育支援資金:教育支援費・修学支度金
④不動産担保型生活資金:不動産担保型生活資金・要保護世帯向け不動産担保型生活資金

これらの内、カードローンの代わりとして無担保で申し込めるのは生活支援費・一時生活再建費・緊急小口資金の3つです。

次に、これらの制度の概要を紹介しましょう。
(1)生活支援費
生活支援費とは、生活福祉資金貸付制度の中の総合支援資金に該当する貸付です。

収入の減少や失業などによって生活に困窮し、日常生活を維持することが困難になっている人が生活再建までの間に必要な生活費用を貸し付けます。
・貸付対象者:次のような人が対象です。
貸付と支援を行うことで、自立した生活が可能になり返済が見込める。
失業給付、生活保護、年金など他の公的給付や貸付を受けられず、生活費を賄うことができない。
・貸付限度額:単身世帯は月額15万円以内・複数世帯は月額20万円以内
・返済期間:元金の返済期間は最終貸付の日から6カ月以内(延長した場合、最大12カ月)
・貸付利率:連帯保証人を確保した場合は「無利子」・確保できない場合は年1.5%
・連帯保証人:原則として連帯保証人が必要

(2)一時生活再建費
一時生活再建費は、生活福祉資金貸付制度の中の総合支援資金に該当する貸付で、生活を再建するために日常生活費だけでは一時的にまかなうことが困難な費用を貸付けるものです。

なお、一時的にまかなうことが困難な費用とは、就職・転職を前提とした技能習得に必要な経費や滞納している公共料金などの支払い費用、現在居住している住居に住み続けるための更新料などです。

・貸付対象者:次のような人が対象です。
収入の減少や失業などにより生活に困窮し、日常生活の維持が困難になっている。
貸付と支援を行うことで、自立した生活を営むことが可能になり返済が見込める。
失業給付、生活保護、年金など他の公的給付や貸付を受けられず、生活費を賄うことができない。
・貸付限度額:60万円
・返済期間:最終貸付の日から6カ月以内
・貸付利率:連帯保証人を確保した場合は「無利子」・連帯保証人を確保できない場合は年1.5%
・連帯保証人:原則として連帯保証人が必要

(3)緊急小口資金
緊急小口資金は、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった人に少額の費用を貸付ける制度です。医療費や介護費の支払いなどに必要な臨時の生活費、火災等の被災によって一時的に必要な生活費、事故等により損害を受けた場合による支出増などに対処する費用を貸し付けます。
・貸付対象者:次のような人が対象です。
市県民税が非課税又は均等割課税程度の低所得世帯(収入基準があります)
身体障害者、知的障害者又は精神障害者の手帳の交付を受けている方等がいる世帯
日常生活上介護を要する65歳以上の高齢者がいる世帯(収入基準があります)
・貸付限度額:10万円以内
・返済期間:最終貸付の日から2カ月以内
・貸付利率:無利子(用途により福祉費になる場合、連帯保証人がいないと1.5%の金利が必要)
・連帯保証人:連帯保証人は不要

生活福祉資金貸付制度のメリット・デメリット

銀行のカードローンよりもはるかに低金利で借りられる生活福祉資金貸付制度には、金利だけではなくさまざまなメリットがあります。

それにもかかわらず消費者金融や銀行のローンほど利用されないのは、制度や運用上で大きなデメリットを持っているからに他なりません。

ここに生活福祉資金貸付制度のメリットとデメリットを列挙して紹介しておきましょう。あなたの借入先探しの参考にしてください。

生活福祉資金貸付制度のメリット

・公的機関の貸付制度であるという安心感を与える。
・無利息または実質年率1%台の超低金利で借りられる。
・連帯保証人を確保すれば、無利子で利用できる制度がある。
・金融機関で借りられない人でも借りられる可能性がある。
・据置という返済の準備期間があるので返済の準備ができる。

生活福祉資金貸付制度のデメリット

・事前の相談や提出資料を受け取るために社会福祉協議会事務所まで出向く必要がある。
・市町村社会福祉協議会事務所には知り合いがいる可能性ある。
・申込から融資まで1カ月半~2カ月程度もかかる。
・必要書類が多く記載も簡単ではない。
・金融機関に比べて貸付限度額が少ない。

近年、カードローンが多くの人から支持されるようになったのは、「生活福祉資金貸付制度のデメリット」として列挙しているようなことが急速に改善されてきたからです。

その点を考えると、貸金業とは全く関係のないお役所が行っている貸付制度なのですから、この程度のデメリットは金利の低さでカバーしてくれているといえるのかもしれません。

貸付をしてくれるのは金融機関だけじゃありません!:まとめ

金融機関以外に貸付をしてくれるのは、公的機関と生命保険会社の2つ。

都道府県社会福祉協議会⇒生活福祉資金貸付制度
生命保険会社     ⇒契約者貸付制度

生活福祉資金貸付の利用可能な制度

①生活支援費:収入の減少や失業などによって日常生活を維持することが困難になっている人に、生活再建までの間に必要な生活費用の貸付
②一時生活再建費:生活再建のため、日常生活費だけでは一時的にまかなうことが困難な費用の貸付
③緊急小口資金は、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった人への少額な貸付制度

生活福祉資金貸付制度のメリット

・公的機関の貸付制度であるという安心感を与える。
・連帯保証人を確保すれば、無利子で利用できる制度がある。
・据置という返済の準備期間があるので返済の準備ができる。

生活福祉資金貸付制度のデメリット

・社会福祉協議会事務所まで出向く必要がある。
・申込から融資まで1カ月半~2カ月程度もかかる。
・必要書類が多く記載も簡単ではない。
・金融機関に比べて貸付限度額が少ない。

記事を書いているのは?

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貸金業務取扱主任者 3級 ファイナンシャル・プランニング技能士。元貸金業者で働いていた経験と、自身も長年借金をしている経験を併せ持つ。 借金道を10年運営。借金コラムを2000枚以上執筆。 借金アドバイザーとして、WEB上での借金相談を1,000件以上行っている。
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